海外FXに税金は関係ある?確定申告の方法を全部教えます【最新】

海外FXは累進課税、国内FXは一律20%

「確定申告って、冬の時期になるとよく聞くけれど・・」

「海外FXをすると、税金が高くなりそう・・仕組みもよく分からない・・」

毎年1月~2月にかけて、“確定申告”という言葉を耳にすることが多くなります。自営業の人や株取引を経験されている人やその他の収入がある人は、なじみが深いかもしれません。一方、会社員や学生でアルバイトをしているのであれば、年末調整という言葉は聞いたことがあっても、確定申告は初めてという人もきっと多いと思います。

確定申告とは“1年間の支払った金額・稼いだ金額を計算して、所得税を支払う手続き”のこと。会社員やアルバイトの人は、働いている会社の経理部がまとめてこれらの手続きを行っているので、自分で確定申告をする必要はありません。

しかし、給料以外に得た一定以上のお金については自分で確定申告をして、所得税を支払わなければいけません。もちろん海外FXの利益もきちんと税務署に申告する必要があります。

この記事では、国内FXと海外FXの違い、確定申告の具体的な方法、節税方法の3パートに分けてご紹介していきたいと思います。

 

海外FXの仕組みを理解しよう

最初に、海外FXと国内FXの違いについて確認したいと思います。下記の表にそれぞれの特徴をまとめてみました。
大きく異なっているのは、「税区分」「税率」「損益繰越の可否」の3項目です。では、順番に見ていきましょう。

項目 海外FX 国内FX
所得区分 雑所得
税区分 総合課税 申告分離課税
税率 累進課税

(所得に応じて税率が異なる)

一律20%
損益通算 総合課税 累進課税に分類される項目 総合課税 申告分離課税に分類される項目
損益繰越 不可 3年分の損失を繰越可能
確定申告をする所得水準 給与所得者(会社員):20万円以上

非給与所得者(自営業の人):38万円以上

 

海外FXは、“雑所得 総合課税制度 累進課税方式” で所得税を計算します。税区分は国内FXと同じですが、所得税の計算の仕方が異なります。海外FXの他に、会社の給料やアフィリエイト収入、不動産所得などの総合課税に分類される所得の合計から納税する金額を計算する仕組みです。

総合課税分類項目例
総合課税に分類される項目例

海外FXでは累進課税が適用される

国内FXとの1つ目の大きな違いは、累進課税が適用されるということ。
国内FX業者の場合、どれだけ利益が出たとしても金額に関わらず20%が税率となり、一定です。一方、海外FX業者で取引をすると、利益が多いほど税率も高くなっていきます。

海外FXは累進課税、国内FXは一律20%
海外FXと国内FXの税率違い
年間収支 税率 税率の内訳
195万円以下 15% 所得税5%+住民税10%
195万超~330万以下 20% 所得税10%+住民税10%
330万超~695万以下 30% 所得税20%+住民税10%
695万超~900万以下 33% 所得税23%+住民税10%
900万超~1800万以下 43% 所得税33%+住民税10%
1800万超~4000万以下 50% 所得税40%+住民税10%
4000万超 55% 所得税45%+住民税10%

結論を短くいうと・・海外FXでは、いっぱい稼げば稼ぐほど税金も高くなってしまうのです・・(涙)。

稼ぐトレーダーにとっては厳しいと感じるかもしれませんが、ゼロカット、ボーナス、ハイレバレッジがあることを考えると海外FXのメリットは大きいと思います。

一方、国内FXは“申告分離課税”という税区分です。これは「他の所得の金額と合算せずに、申告分離課税の枠内の合計のみで所得税を計算する方法」です。一律20%の税金となり、どれだけ稼いでもこの税率は変動しません。

※2037年までは、所得税と復興特別所得税が加算されるため、実質税率は20.315%となりますが、便宜上一律20%としています。

 

申告分離課税制度に分類される主な所得区分

  • 国内FXによる利益
  • 一定の先物取引による雑所得(先物取引、オプション取引)
  • 株式等の譲渡所得
  • 山林所得
  • 土地建物等の譲渡による譲渡所得

海外FXでは損益繰越ができない

国内FXと異なる2つ目の点は、「損失の繰り越しができない」こと。国内FXでは、損益がマイナスになってしまったとしても、3年間繰り越しが可能です。

一方、海外FXは、どれだけ損失を出したとしても1年間決算が完結するため、翌年に繰り越すことができません。

どうして海外FXでは損益通算ができないの?

海外FXでは総合課税方式を採用しているため、損益繰越ができません。総合課税方式では、他の所得と合算して課税額を計算するため、1年間の決算が1回の確定申告で完結します。総合課税は、FXだけでなく、給与所得などと合算して計算するので、翌年に繰り越すという考え方がそもそもありません。

また、金融庁の管轄下ではないため、損失の繰越控除から除外されています。

この損失控除が適用されるのは“国内FXのみ”となっています。

例)1年目に▲50万円、2年目に+250万円の場合

 

国内FX
2年目の確定申告の際には、損失を繰り越せるので200万円が課税対象になります。

 

海外FX
1年目の損失を翌年に繰り越せないので、250万円が海外FX分の課税対象です
最初の年にどれだけ損失が出ていたとしても、1年サイクルで損益が確定してしまいます。
国内FXで損失を繰り越す場合は、最終損益が損失となってしまった場合も確定申告をしなければいけません。

サラリーマンも学生も確定申告をするの?

確定申告はどんな場合に必要?

ここまで、たくさん“確定申告”という言葉が出てきましたね。この章では、どんな場合に確定申告をする必要があるのかという疑問について考えていきましょう。

確定申告は、簡単に言うと、給与所得以外の収入がある人が“きちんと所得税を支払います!”
と税務署に自己申告する手続きです。だからといって、すべての人が確定申告をしなければいけない・・・というわけではありません。

収入を得ている人を2種類に分けると、“給与所得者”、“非給与所得者”に分類することができます。

給与所得者は38万円、非給与所得者は20万円以上
給与所得者と非急所所得者の確定申告基準

税金についての詳しい情報は、以下のURLからご覧ください。

国税庁<確定申告期に多いお問合せ事項Q&A>

白色申告と青色申告

確定申告には、白色申告と青色申告の2種類があります。ここでは、簡単に2つの違いについてご紹介していきましょう。

白色申告は、簡易式の確定申告様式で、ほとんどの人は白色申告を利用することになります。簡易的な経費計算や帳簿付けで申請でき、税務署に事前申請する必要はありません。

白色申告 B様式
白色申告書 B様式

白色申告には「A様式」「B様式」がありますが、B様式を選択して確定申告書を作成していきましょう。(詳細は第3章で解説)

一方、青色申告は、すでに何らかの事業を営んでいる自営業の人が利用します。FXだけでなく、本来の事業に海外FXの利益を加えるというイメージです。

青色申告をするには、事前に青色申告承認申請書を最寄りの税務署に届け出し、承認が必要です。青色申告申請書は初回のみ提出すれば、翌年は提出の必要はありません。

青色申告と白色申告の違いは、税制上の優遇措置があるかないか。白色申告よりも節税効果は高くなります。

青色申告の特長 ・税制上の優遇措置があり、最大65万円の税控除
青色申告の注意点 ・詳細な帳簿付けが必須。

・事前に申請書を税務署に提出する必要がある。

・確定申告の際に提出する書類が多くなる。

 

実際の詳しい情報は、税理士に相談してみてくださいね。

実際に確定申告をしてみよう

ここからは、実際の確定申告の手順について紹介していきたいと思います。

確定申告に必要な書類をそろえよう【準備編】

確定申告には様々な書類が必要です。海外FXの利益を証明する書類、各種控除制度を利用するための書類、経費として精算するための領収書などがあります。

では、順番に見ていきましょう。

この記事では,大手海外FX業者XMを例に書類の準備の仕方を紹介していきます。

 

  • 年間取引報告書(海外FXの利益を証明する書類)

海外FXの取引を証明する書類は、年間取引報告書(年間損益報告書)です。

国内FXの場合は、FX業者が発行して送付されますが海外FX業者では自分で損益を計算しなければいけません。

ほとんどの口座ではMT4を採用していると思いますが、MT4であれば簡単に年間取引を確認することができます。

 

手順1 MT4を起動させてターミナル(下欄)の“口座履歴”を選択する

MT4ターミナル画像

 

手順2 口座履歴を表示したら、右クリックをする⇒期間のカスタム設定を選択

 

手順3 期間の設定を前年の『1月1日』~『12月31日』に設定し、OKを選択

2020年の確定申告であれば、2019年1月1日~2019年12月31日を対象期間に設定しましょう。

 

手順4 対象期間の履歴を表示させたら、右クリック⇒レポートの保存を選択

上記の画像で“レポートの保存“を選択すると、HTML形式で保存ができます。

レポートの一番下に書かれている“Closed P/L”が年間(対象期間)の最終損益です。

給与取得者で20万円、自営業などの非給与取得者で38万円を超えていれば確定申告が必要になります。レポートを印刷し、確定申告に添付して税務署に提出しましょう。

 

  • 各種控除証明書

条件を満たしていれば、所得控除を受けられる可能性があります。

※所得控除・・所得を計算する段階で適用する控除

※税額控除・・税額を計算する前の金額から控除が適用されること。社会保険料や配偶者控除、生命保険料控除などがあります。

これらの控除を利用することにより、課税所得を少なくすることが可能です。

 

  • 経費の申告書

確定申告では、海外FXの最終利益から必要経費を引いた純利益分が課税対象となります。

所得税の課税対象金額=海外FXの総利益―各種必要経費

PC購入費や書籍代、セミナー受講料など海外FXに関わった支出は“必要経費”として申告することにより、課税対象金額を「少なくする=節税」が可能です。

必要経費を正確に計算し、税務署に堂々と申告できるように領収書などをしっかり保管しておくことは大切ですね。

 

  • 源泉徴収票(給与所得者のみ)

※2019年4月1日より添付不要となりました。(国税庁HP参照)

サラリーマンなど会社に勤めている人は、源泉徴収票を勤務先から受け取ることができます。この源泉徴収票は確定申告の際に必要ですので、大切に保管しておきましょう。

以上の3種類の書類が用意できたら、いよいよ確定申告書類の作成です。現在では、国税庁のHPから簡単に書類を作成できるようになっています。

確定申告の書類を作成しよう【書類作成編】

手順1 国税庁のホームページにアクセスする
国税庁HP

https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl

手順2 『作成開始』をクリック

手順3 e-Taxで提出するを選択

手順4 申告の種類と生年月日の登録

白色申告の場合は、生年月日のみ入力をします。

ちなみに、青色申告の場合はレ点チェックと生年月日を入力します

 

手順5 『所得税』をクリック

 

所得税の確定申告をするため、左端の『所得税』と書かれている項目を選択します。

 

手順6 中央の『左記以外の所得のある方(すべての所得対応)』を選択

雑所得である海外FXの利益を申告する必要がありますので、中央のB様式(赤枠)を選択しましょう。

手順7 事業所得・給与所得の入力

 

事業所得・・自営業など個人で事業を営んでいる人はこちらを選択

給与所得・・会社に勤務しており、毎月給料をもらっている人はこちらを選択

 

手順8 (給与所得者のみ)源泉徴収票の情報を記載していく

勤務先から受け取っている“源泉徴収票”に記載されている情報を入力していきましょう。

手順9 『雑所得 その他』 を選択する

手順10 雑所得の入力⇒上記以外(報酬等)を選択

 

手順11 雑所得の入力⇒種目と詳細を登録

【種目】 証拠金取引
【名称】 XM(Trading Point (Seychelles)Limited)
【場所】 F20, 1st Floor, Eden Plaza, Eden Island, Seychelles(XMの本社住所)
【収入金額】 海外FXの利益を入力
【必要経費】 経費を入力

【源泉徴収額税】 記入不要

同じ海外FX業者で複数口座を持っている人は、すべての口座の損益を計算して入力しましょう。添付書類には口座ごとの年間取引報告書を用意しましょう。

海外FX業者ごとに分けて、それぞれ収入と必要経費を記入していきます。

手順12 所得控除の登録

どの控除を適用できるのかをよく確かめて、所得控除の申請を行いましょう。

所得控除を受けるには公的機関の証明書の添付が必要な場合が多いです。手元にない場合は早めに問い合わせてください。

先述した代表的な控除は以下のとおりです。

医療費控除 医療にかかった金額を記入

(証明書必要)

社会保険料控除 国民年金を支払っている場合、年金事務所から控除証明書が郵送されます。
小規模企業共済等掛金控除 『iDeCo(個人拠出確定年金)』が該当

 

寄付金控除 『ふるさと納税』が該当
配偶者控除 配偶者がいる場合などに適用可能の場合あり

全ての項目の入力が終わると、計算結果確認が表示されます。

手順13 納付金額の確認

各項目に誤りがないか、この段階で見直しを行いましょう。

手順14 住民税等の入力

 

手順15  “自分で納付”を必ず選択する

企業で働いている人で、副業が解禁されていない、会社の人に知られたくないという場合は「住民税を自分で納付する」を選択する必要があります。このようにすれば、給与以外の所得に関わる住民税の納付書が自宅に届きます。

16歳未満の扶養家族がいる場合は、正確に下段に入力していきましょう。

手順16 個人情報の登録

最後に個人情報を入力して終了です。お疲れさまでした。

あとは仕上がった確定申告の書類を税務署に提出しましょう。税務署では所得税分のみを現金で納付します。

確定申告にボーナスなどを所得に含める?

海外FXの魅力の1つである“ボーナス”ですが、確定申告の際には頭を悩ます人が多いようです。

XMでは、入金ボーナス、取引ボーナスなどがありますが、結論から言えば、これらは所得に含まれないと考えられます。その理由は、“出金できないから”。出金できなければ、実際に自分の所得とは言えませんね。一部の海外FX業者ではボーナスを出金できるサービスもありますが、それは例外です。ほとんどの海外FX業者では、ボーナスの出金はできず、取引にのみ使用できる“ポイント”のような形式です。

ですから、ボーナスなどのクレジットは所得には含めなくても大丈夫です。もちろん、ボーナスを使って得た利益は出金できますので、海外FXの利益に含めなければいけません。

不安な人は、税理士に相談してみてくださいね。

海外FXで節税をする3つの節税対策

ここからは、海外FXの節税対策をご紹介していきます。節税対策には主に3つの方法があります。

  • 必要経費をきちんと記録する
  • 各種控除制度を活用して、所得控除をする
  • 損益通算をする

必要経費を記録する

必要経費をきちんと記録すると、大きな節税につながります。1年間の経費を調べるのは大変で手間もかかってしまいますが、領収書を整理して保管しておけば、このような心配もなくなりますし、見落としも少なくなりますね。必要経費を正確に計上するには、領収書などが不可欠です。必要経費は所得控除であるため、課税対象額を減額することができます。

 

必要経費の計上例
必要経費の計上例

PC代やスマホ代についてですが、これらはFX取引に使った割合分を経費として申告できます。ですので、全額を経費として申告することはできません。(FX専用のPCやスマホでそれ以外の目的で一切使用しない!!という場合は別ですが・・)

厳密に計測することはできませんが、どれぐらい使用しているのかによって申告する必要経費も異なってきます。

それ以外の経費では、領収書の添付を求められる場合があります。領収書などは捨てないで大切に保管するようにすることが何よりも大切ですね。

不安がある場合は一度税務署などで相談をしてみましょう。

各種控除制度を活用しよう

2番目の方法が各種控除制度の利用です。

医療控除、配偶者控除、社会保険料控除などの税額控除の他、ふるさと納税【寄付金控除】や『iDeCo(個人確定拠出年金)』【小規模企業共済等掛金控除】があります。

税金用語ひと言コラム<ふるさと納税>
ふるさと納税という言葉をテレビのニュースで聞いたことがある人は多いと思います。最近は、豪華な返礼品に対して総務省からストップがかかり、注目が集まりましたね。応援したい地方自治体に寄付することで、所得税や住民税の還付・控除が受けられる制度です。この制度を活用すると、節税対策になるだけでなく、各地の名産品を受け取ることができる大変メリットの大きい税金制度といえます。

 

税金用語ひと言コラム<iDeCo(個人確定拠出年金)>
iDeCoは、毎月一定金額を積み立てて金融商品を運用し、老後資産を貯めるという制度です。掛け金で投資信託や定期預金、保険などの金融商品を運用していきます。60歳まで受け取ることはできませんが、税額控除かつ資産を大きく増やすこともできます。定年退職後に不安がある人や、ゆとりある老後を過ごすためにも活用する人が増えていますね。

税金仲間で行う「損益通算」

3つ目の節税対策は、『損益通算』です。海外FXと同じ税区分(雑所得 総合課税方式)になっている税金仲間同士で、利益と損失を相殺することができます。

海外FX以外にも、アフィリエイトやバイナリーオプションなどの収入がある人には節税効果が高くなります。

  • 海外FXと損益通算できる例
  • XMで年間100万円の利益、TitanFXで年間損失15万円
  • バイナリーオプション取引(国内・海外問わず)損失25万円
  • 仮想通貨取引で利益100万円の利益
  • アフィリエイト収入年間15万円の利益
  • ネット転売による損失 5万円

上記の例では、すべての項目が雑所得の総合課税に該当します。それで損益を相殺して、170万円が雑所得(総合課税)の合計です。

注意したいのは、海外FXと国内FXでは損益の相殺ができないこと。海外FXは総合課税方式なのに対し、国内FXは申告分離課税方式を採用しているため税区分が異なってしまうためです。

 

海外FX、国内FXの損益通算は不可

海外FX  +250万円   国内FX▲50万円

⇒損益の相殺ができないため、海外FXの250万円(経費がない場合)がそのまま課税対象額となってしまいます。

 

やってみると意外に簡単!確定申告

ここまで海外FXの税金に関するお話と確定申告の仕組みについて解説してきました。

「なかなか難しいな・・」「正直めんどくさい・・」

そのように感じた人もいると思います。

今回の記事では説明できませんでしたが、海外FX業者には,ゼロカットシステム、ボーナス、ハイレバレッジなど数多くの魅力的なサービスが用意されています。

国内FXでも海外FXでも一定額以上を稼いだら、税金を支払わなければいけません。海外FXのメリットを存分に活用すれば、大きく稼げるチャンスはいくらでもあります。

税金をきちんと支払い、海外FXを楽しんでいきましょう。

確定申告の手順が分からなくなったら、この記事を参考にしてみてくださいね。